2013年03月22日
浜口 では、前回に引き続きインバスのヘアケアについて。今日はトリートメントのお話です。
増田 そもそもトリートメントって何ですか？ リンスやコンディショナーとは違うんですか？
浜口 はい。シャンプーなど、泡の立つものは、基本的にアルカリ性です。髪は、アルカリに傾くときしみます。そこで、きしみをとるために、生まれたものがリンスです。 そのリンスに、静電気防止や、滑りを良くするものを足したものが、コンディショナー。コンディショーナーに、毛髪補修の栄養分が入ったものがトリートメント。 トリートメントを、更に濃縮したものが、マスクと呼ばれたりしています。
増田 ざくっと言うと、リンス＜コンディショナー＜トリートメント＜マスク の順で、濃いというか、毛髪の内部にまで届くってイメージでいいんでしょうかね。どうして、こんなに種類があるんですか？
浜口 昔は、カラーもパーマされていない人が多かったので、アルカリ性に傾いた髪を酸性に戻す働きのリンスだけで良かったのでしょうが、 時代が進むにつれカラーやパーマをされる方が増えたので、髪のダメージに合わせ、進化していったように思います。
増田 使い分けはどうすればいいんですか？
浜口 こんな感じがいいかなあと思います。
増田 トリートメントって、場合によっては毎日じゃなくても良いのかな？
浜口 増田さん、トリートメントはシャンプーの回数と同じにするのが鉄則です。これはトリートメントをするうえで一番大事な考え方なのですが、 「シャンプー１回につき、１回のトリートメント」と覚えてください。
増田 普段はシャンプーとリンスをしておいて、３〜４日に１回くらいトリートメントをすればいいんだと思っていました。
浜口 そのやり方は僕はよくないと思います。
増田 それはどうして？
浜口 シャンプーで、汚れと一緒にとりすぎてしまった栄養分を補うことが大事なんです。厳しい言い方かもしれないのですが、シャンプー１回分で欠損した栄養分をトリートメントで補うと考えてください。
増田 それだけ、シャンプー自体で髪に負担がかかるってことなんですか？
浜口 そうなんです。毎日のシャンプーで削り続ける髪の栄養分の量は、２～３カ月蓄積されれば大きくなります。ですから、シャンプーと同じ回数のトリートメントをして、ダメージを進行させない事が、鉄則なんです。
増田 なるほど。よくわかりました。
浜口 ここからはちょっとマニアックになってくるんですが…… シャンプー１回で欠損する毛髪内部の栄養分の欠損量をAとします。トリートメント１回で補修出来る量を、Bとすると、下の図のような関係になります。
浜口 インバスケアでは、基本的に、②のA＝B 現状維持 予防成功を目指したいですね。そして、夢の「A＜B」に向かっていきましょう。
増田 そのためにはどんなことに気をつければいいんでしょうか？
浜口 髪を綺麗にすることだけを考えるなら、まずA（シャンプーでの栄養欠損）を小さくすること。洗顔はマイルドなものを選ぶのに、シャンプーは洗浄力の強いシャンプーを選ぶ傾向にありますよね。（洗浄力というのは泡立ちの良さとは関係ないです） まず、Aを小さくすることが「A＝B」への近道です。
増田 そうは言ってもなかなか、難しいですね。マイルドなシャンプーの選び方ってどうすればいいんですか？
浜口 それは今度ご紹介するとして、簡単なのは、Bを×２にする事です。
増田 ？？？
浜口 トリートメントを２回するんです。これは、かなり効きますよ。髪が傷んでるなとか、温泉や海やプール、海外旅行から帰ってきた時などは、是非トリートメントを２回してみてください。
増田 ツーシャン（２回シャンプーする）というのは聞いたことありますが、２回トリートメントするというのは初めて聞きました。
浜口 オススメですから、ダメージが強いときにやってみてください。
解説：浜口雄一さん ヘアサロン：Cura（クーラ）
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