2013年05月15日
浜口 前回は、シリコンという物質についての解説だったので、 今回は、シリコンとシャンプー&トリートメントについてです。
増田 前回の記事は反響も大きかったです。今回も期待しています!
浜口 ノンシリコンシャンプーという言葉があるために、それ以外のシャンプーには全てシリコンが入っているように感じますが。 一般的な処方では、シャンプーにはシリコンは入れません。
増田 私も最初にそれを聞いたときにびっくりしました。
浜口 そもそもシャンプーは髪の汚れを落とすためのもの、シリコンは髪をサラサラにするためのものです。 シリコンは、シャンプーには入れずに、 トリートメントにしっかり入れようとするのが、一般的な 考え方だと思います。
増田 なるほど、です。
浜口 僕も、シャンプーの開発に関わらせていただく時は、そうすることが多いです。 美容室で売られているシャンプーを、今まで何種類も見てきましたがシリコン配合のシャンプーは見たことがありません。そして、美容室で売られているトリートメントには、8割くらいに シリコンが配合されています。
増田 そこまで、よくわかりました。
浜口 僕は、美容師で美容室でしかシャンプーを買わないので、 そこまで正確なことは言えないのですが。 薬局などでシャンプーの裏面の成分表示をみるのですが、 パブリック(一般に売っている)シャンプーの半数以上の製品は、シリコンが配合されていません。 そして、パブリック商品のトリートメントのほとんどには、 シリコンが配合されています。
浜口 ただ、パブリック品の話をすると、シリコンが入っているシャンプーの種類は半数以下なのですが、そのシリコン入りのシャンプーのシェアが高いものが多いので。 実際には日本人の半数以上の方が「シリコン入りのシャンプー」を気に入って使っていることになります。
増田 成分を気にしている、気にしていないは別として、数としては、シリコン入りのシャンプーを選んでいる人の数が多いってことですよね。
浜口 そうなりますね。もう少し掘り下げると、 美容室専売品のシャンプーは、洗浄力のマイルドな高い原材料を使い、洗い上がりの良い手触りを狙うものがほとんどです。 パブリックのシャンプーは、比較的コストの安い洗浄力の高過ぎる原材料を使いながらも、シリコンを配合することにより、 美容室専売品に、勝るとも劣らない洗い上がりを実現させています。
増田 すごい。これズバリ核心に迫りましたね。
浜口 両者の開発者は、アプローチ方法は違えど狙いは、同じなんですよね。 じゃあ、どちらがいいのですか?という話になると思うのですが……
増田 なります(笑)
浜口 それは、単純にコストの高い原材料(界面活性剤等)を使える美容室専売品の方が、有利に決まっています。洗浄力を抑えて、髪の本来の栄養分をださないことと、 洗浄力は高いので髪の栄養分は幾らか削ってしまうけど、 それに変わるモノ(シリコン等)で、削った分を埋めるのは、 似ていますが全然違いますから。。。
増田 うん、うん。わかりやすいです。
浜口 ですが、安くて美味しいお店と 、高級感のある美味しいお店のどちらがおススメですか? と聞かれても、答えるのは非常に難しいですよね。。。
増田 それって、その人の価値観ですもんね。
浜口 では最後に、とっておきのいい方法を、こっそり教えますね。
増田 わ! なになに?
浜口 髪が傷んできたので、美容室でトリートメントだけを買って帰るという話を良く聞くのですが。 美容室専売品の優れているのは、特にシャンプーなんですよ。だからトリートメントだけだと効果が弱いんです。 比較的コストを抑えて、髪を綺麗にしたいなら、 美容室で洗浄力の弱いシャンプーを購入し、 トリートメントは、比較的安いパブリックのものを使うと、 両方の良いとこどりが出来るので、そういう場合には おススメですよ。
増田 わーーーー、これはすっごくいい情報ですね!! 教えてくれてありがとうございます! 次回も楽しみにしています!!
解説:浜口雄一さん ヘアサロン:Cura(クーラ)
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