シリコンって何？　浜ちゃんのヘアケア講座６

2013年04月12日

増田　今日は、浜ちゃんから、シリコンについてのレクチャーです。

浜口　今日はちょっとマニアックかもしれないです。語りまくります！

増田　お願いします。

浜口　シリコンは何かというと、ずばり、ケイ素（ガラス等の原料）です。

シャンプーに入っている、いわゆるシリコンというものは、シリコーンオイルというもので、化学的に安定していて、酸化・分解されにくい性質です。人体への毒性が非常に小さい物質なんです。人体は、髪、爪、皮脂に至るまで全ての物質を簡単に酸化していきますから、酸化されないというのは、それがいかに安全な物質か、想像しやすいと思います。

増田　なるほど、、、です。

浜口　シリコーンという物質は、中にシロキサン結合というのがあって、シロキサン結合が2000以下だと、オイルの性質を持ちます。これは例えば、化粧品、日焼け止め、柔軟剤などに配合されていて、滑りをよくする効果があります。髪に対しても、同じ効果を期待して配合されています。

シロキサン結合が5000～10000だと、ゴムの性質を持ちます。コンタクト、美容整形外科、シリコンゴムの製品（シリコンスチーマーとか）などがこれにあたります。

増田　非常に安定した物質で、いろんなものに配合されているのだというのはわかりました。ではどうして、シャンプーに関してだけ、「ノンシリコンシャンプーを選ぶのが体にいい」みたいな感じに言う人がいるんだろう。シリコンに対して、あまりいいイメージがないように思うんだけど。

浜口　どうして悪者扱いされているかと言うと……。うーん。非常に、言葉を選ぶのが難しいのですが……

増田　ドキドキ……

浜口　ちょっと、話は変わるのですが……

増田　え、変わるの？（笑）

浜口　増田さん、DHMOという物質についての話は、ご存知ですか？

増田　もちろん、知りません（キリッ！）

浜口　一酸化二水素です。水酸と呼ばれ、酸性雨の主成分。多くの材料の腐食を進行させ、さび付かせる。末期がん患者の悪性腫瘍から検出される。工業用の溶媒、冷却材として用いられる。原子力発電所で用いられる。発泡スチロールの製造に用いられる。防火剤として用いられる。各種のジャンクフードや、その他の食品に添加されている。この話を、聞いた後で一酸化二水素を飲めますか？

増田　んとね、飲めない。

浜口　じゃあ、何千年、何億年という時をかけ育まれた天然のフィルターである何層もの地層を潜って磨かれた、希少価値の高い天然のミネラルウォーターです。このミネラルウォーターは、どうでしょう？

増田　うーんと、それは飲める。

浜口　わかりましたか？

増田　？？？

浜口　これは、有名なジョークで、DHMOというのは一酸化二水素、H2Oで水のことなんです。

増田　ああ、なるほど。

浜口　いろんな人が、シリコンについて、いかにも、悪いモノのように言っているようですが、そのたびに、僕はこの話を連想してしまいます。犯罪者の98%は、パンを食べているといわれると、パン食べたくなくなりますよね。。。でも、実際のシリコーンオイルは、何にも悪いものではないんですよ。

増田　そうなんですね。

浜口　以前は「シリコンで頭皮がつまる」ということも言われましたが、最近の研究では、そのような事実がないことがわかりました。日焼け止めにたっぷり入っているシリコンを腕にすりこんだら、腕から毛が生えなくなった人は、いないですよね。カラーや、パーマへの影響を訴える方もいますが、それらは、美容師サイドで簡単に対処する事ができます。

増田　なるほど、よくわかりました。

浜口　あと、これ、勘違いされている方が多いんですが、もともと日本で発売されているシャンプーのほとんどはノンシリコンシャンプー（シリコンが入っていない）ですし。

増田　え、そうなんですか。

浜口　シリコンが入っているのは主にトリートメントですね。シャンプーにシリコンが入っている商品は、もともとほとんどないんです。

増田　そうなのか……。いろいろ言葉のロジックがあるんですね。

浜口　シリコンとは、髪を安全にサラサラにしてくれるので、シリコンのサラサラ感が好きな人は、悩まずに使って良いと思います。シリコンが良いもの、悪いものということは考えず、好きか、嫌いかで判断して良いと思いますよ。

増田　この話、もちょっと詳しく聞きたいです。次回も続き、ある？

浜口　え？　続きですか？　ちょっと考えておきますー。
解説：浜口雄一さんヘアサロン：Cura（クーラ）

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